信頼性とコンピュータ

情報学の分野で情報の信憑性を調べていると、必ず名前が出てくるのはスタンフォード大学のB.J. Fogg氏。学生時代はFogg氏の論文や書籍を読んでは信憑性に関する理解を深めてきた。

信憑性あるいは信頼性に関する文献はいろいろある。このトピックに関する研究は、50年以上前に心理学やコミュニケーションの分野から始まった。一方、情報の信憑性やウェブサイトの信頼性に関しては、Fogg氏の研究にまず当たるのが良いと思う。どんな知見があるか手っ取り早く知りたい場合、Fogg氏の著作「実験心理学が教える人を動かすテクノロジ」を読むのが良いと思う。

以下は「実験心理学が教える人を動かすテクノロジ」の第6章「信頼とコンピュータ」を簡単にまとめたものである(一部、別のソースからの引用も入れている)。 Continue reading “信頼性とコンピュータ”

情報システム設計論のレポート課題(6/13分)について

「情報システム設計論」の講義を履修しており、6月13日(山本担当分)の回に出席していなかった学生に連絡があります。

レポート課題について、講義資料では課題1と課題2の両方に回答するよう指示を出しておりますが、指示内容を以下のように変更します:

  • 課題1もしくは課題2のいずれかを選択して回答すること
  • レポートの回答はメールではなく、他の回のレポート提出時に用いた「学務情報システム」を用いて提出すること

どうぞよろしくお願いします。

研究室を検討している学生のみなさんへ(2017年度)

このページは、2017年度後期に研究室配属される静岡大学情報学部3年生向けに、山本研究室あるいは他の研究室を検討するための参考情報として作りました。授業で話せなかったことも書いていますので、参考にしてもらえれば幸いです。

掲載項目

  1. 研究室選びは重要
  2. 何をしている研究室なのか?
  3. 研究室の研究・教育方針
  4. 研究テーマの決め方 〜 山本研でできること
  5. 楽 or キツい?
  6. 山本研究室を選ぶデメリット
  7. 山本研究室を選ぶメリット

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助教クラスで基盤Bに採択されるかを調べた

10月と言えば科研費申請のシーズン。僕が属していた京都大学学術研究支援室ではURA総動員で申請書のブラッシュアップを行っているのだが、チェックしていた基盤研究Bの研究計画調書の中で「助教」の方が申請代表者のものがあった。基盤研究Bというと教授、准教授クラスが採択されているイメージがあったので、この申請書を見た時、正直これは難しいんじゃないと思った。が、僕がそう思い込んでいるだけかもしれない。というわけで、データを調べてみた。 Continue reading “助教クラスで基盤Bに採択されるかを調べた”

人文社会系分野における共同研究の頻度と規模

URAシンポジウム2014の人文社会系研究支援セッションにて、パネラーの一人から「人文社会系の研究者は共同研究をあまりしないので…」という発言があった。

確かに人文社会系の研究者はどちらかというと大学にあまり出てこず、自分の書斎で黙々と研究しているイメージがないこともない。しかし、歴史に関するテレビ番組なんかを見ていると、研究者がグループになって遺跡を発掘している映像なんか映ったりすることもあるので、共同研究プロジェクトが行われてないことはないはず。

人文社会系研究において、はたして共同研究はどのくらい存在するのか?公開されているデータベースからデータを収集して調べてみた。 Continue reading “人文社会系分野における共同研究の頻度と規模”

「行列のできるURAお悩み相談所」の狙いについて

2013年11月18-19日に開催された第3回URAシンポジウム・第5回RA研究会「行列のできるURAお悩み相談所」という企画を実施した.企画の狙いに関して,文書で発表する機会がなかったので,この場を持ってちょっとだけ説明しようと思う. Continue reading “「行列のできるURAお悩み相談所」の狙いについて”

僕がアートに関心を持つ理由

情報学の研究者で,アート門外漢な僕がアートに関心をもった理由.それは,アートそのものよりもアーティストの生き様にある.既成概念にとらわれず,新しい世界観をまっすぐに表現しようと格闘するアーティスト.そんなアーティストの生き様が,僕はとても好きだ.

ところで,アーティストと研究者との間に,僕はある種の類似性を感じている.研究者にもさまざまなタイプが存在する.(1)真理を探求を目指す研究者.(2)社会問題の解決を目指す研究者.そして,(3)新しい世界観を創造し,それを世に問う研究者.アーティストの考え方に触れるたびに,フィールドや表現方法が違えど,(特にタイプ(3)の)研究者とアーティストとの間に共通の生き様を感じるのだ. Continue reading “僕がアートに関心を持つ理由”