及川賢治・竹内繭子作の「まるさんかくぞう」という絵本がある(出版社:文溪堂 ).上の写真のように,1ページごとに3つのオブジェクトの名前と絵本が描かれている.
- さんかく,ぞう,まる
- ぞう,ぞう,しかく
- さんかく,まる,しかく
といった調子である.この構成が絵本の最初から最後まで続く.ちなみにこの本に登場するオブジェクトは「まる」「さんかく」「しかく」「ぞう」「とり」「かお」「ぼうし」「ふね」「ばす」「れもん」の10種類である.
子どもはこの絵本をめくる毎に3つのオブジェクトを見て,3つのオブジェクトが何かを読み手から音で聞く.オブジェクト認識のためのルールを学習するために,バッチサイズが3のミニバッチ学習を行うのである.
絵本の作者が各ページに配置するオブジェクトをどのように決めたのかは分からないけれども,各バッチには子どもが楽しみながらも効率よくオブジェクト認識ルールを学習できるよう,巧い具合にオブジェクトが選ばれている(ような気がする).
世間は深層学習が大流行りだが,子どもたちの学習が楽しく効果的に進むコンテンツを作るために,機械学習をうまく利用するといった事例があっても面白いと思う