全国で新型コロナウィルス(COVID-19)の患者が急速に増えている.若い人が積極的に外出し,知らない間にウィルスを広げているのも原因と言われている.浜松市でも2人目の新型コロナウィルス感染者が確認されたそうだ(浜松市ウェブサイト).浜松市から京都は山科区まで移動し,40名程度が集まるオンラインゲームのオフ会に参加していたそうだ.罹患者は30代.若者である.
政府や自治体,教育機関が自粛を呼びかけているにもかかわらず,なぜ人が集まるところに外出するのだろう.各種報道を見ていると「コロナなんて感染してもクラブに行けば吹っ飛ぶ」とか「どうせ感染しても大丈夫」という声もあるようだ.昨日見た報道で驚いたのは,西日本新聞の記事の内容.自粛要請が出ていることを知らない若者がいるそうだ.
他の人にウィルスをうつすリスクがあることに何も感じない無責任さにも問題があると思う.一方で,西日本新聞の記事を読んで,この状況の中,リスクの高い行動を取る若い人が存在するのは,
- 彼らに重要情報を伝えるためのチャンネルの選択が間違っている
- 彼らが理解できるような言葉で情報を伝えていない
ことも問題だということを改めて感じた.
新聞は当然のこと,今の若い人はテレビを持っていない人もいる.テレビを持っていたとしても,ニュースを見ない人もいるだろう.行政のウェブサイトを細かくチェックする人なんかはもっと少なそうだ.今の若い人にはLINEでアプローチした方が,情報が伝わりやすいだろう.
一方で,行政やマスメディアが出す情報を見ても,言葉が難しくて状況や自粛要請の意味が分かっていない若い人は結構いるのではないか.「クラスター」「オーバーシュート」「ロックダウン」とかそういう横文字レベルの言葉は問題外.少し前に,京都大学の准教授が「とっとと感染しちまえ」というツイートをして話題になっていた.既存メディアがこのような伝え方をするのはさすがに難しそうだが,このくらいのレベル感でないと,今の若者には伝わらないのかもしれない.NHKは外国人や小学生・中学生向けに「やさしい日本語で書いたニュース」というものを配信しているが,小難しい言葉が並んだニュースよりも,こういうニュースの見せ方をした方が今はいいんじゃないかとも思った.