2013年11月18-19日に開催された第3回URAシンポジウム・第5回RA研究会で「行列のできるURAお悩み相談所」という企画を実施した.企画の狙いに関して,文書で発表する機会がなかったので,この場を持ってちょっとだけ説明しようと思う.
企画者の思い
私たちが今回の企画で目指したこと,それは研究会を「本当の意味」で経験・知識を共有・議論する場にするということです.コミュニティの中で知識やスキル,課題を共有・議論するためには,研究会やシンポジウムを利用するというのが一般的です.URA業界でも同様の取り組みは行われていますが,どうも概要的な発表が多く,持ち帰って自分の業務に活かしにくい.本当はもっと踏み込んで議論したいのに,形式的な議論に留まっている.参加者が競合相手であり,かつ扱っている内容も機密事項も多いからなのでしょうか.とにかく,こういったシーンが多いように感じていました.シンポジウムや研究会の開催実績が残るだけでは,なんだか虚しいですよね.URAの必要性を世に知らしめるためには,URA自身のレベルをもっとUPさせないといけない.そのためには,コミュニティの中で実務にもっと踏み込んでざっくばらんに議論する場をデザインしたいと思いました.
形式的なイベントに終わらないよう,色々な事を考えました.
- URAのみんなが実際に悩んでいる問題を議論し持ち帰ってもらうにはどうしたらよいか?
- どんな小さい疑問・悩みでもいいので,正直に意見を出してもらうにはどうしたよいか?
- たくさんの人に参加してもらい、会場でもいろいろと考えてもらうにはどうしたらよいか?
等々,URAシンポジウム・研究会に参加された方に共感をもっていただき,行動を促せるような場について企画者同士で議論し,必要であれば知り合いのURA関係者に意見も求めました.その結果,
- 匿名で悩み・疑問を投稿する
- 多様なバックグラウンドを持つ相談員に大喜利形式で解決策を語ってもらう
- 投稿してもらった悩み・疑問でポスターを完成させていく
といったアイデアが生まれ,それらを統合する形であの異色のポスターそして企画セッションが作られました.
200人を超えるセッション参加申し込み者の皆様の期待に応えられたかどうかは分かりませんが,URAの自己研鑽の場を作る上で今回の取り組みが何かの参考になれば幸いです.そして,今回の経験を糧にURAコミュニティがより活発になるような活動を行っていきたいと思います.本企画にご興味・ご関心をお持ちの方がおられましたら,ぜひ一緒に何かやりましょう.