あなたにしか見えていないウェブ検索結果を明らかに
Googleなどのウェブ検索エンジンは,ユーザの検索・閲覧履歴や位置情報,アカウント情報を用いて,ユーザの興味や関心に合うように検索結果リストを調整している.検索結果の個人最適化は,興味のあるウェブページを効率よく探すには有用であるが,注意して使わないと「興味のあるものしか」見なくなる.ウェブ検索エンジンを使うことで,知らず知らずのうちに偏ったものの味方になってしまうことがあり得る.
Personalization Finderは,検索結果の個人最適化機能がない状態の検索結果と比較することで,自分にしか見えていない情報,他の人には見えている情報を顕在化する.これによって,ユーザは自分の興味と目をそらしている情報を意識することができ,結果として注意深い情報探索を行うことが期待される.
参考文献
- Personalization Finder: A Search Interface for Identifying and Self-controlling Web Search Personalization, Proceedings of the 20th ACM/IEEE on Joint Conference on Digital Libraries (JCDL 2020), pp., China, Xi’an, August 2020 (Full Paper 33/106 = 31.1%)
- 人工知能学会全国大会2020企画セッション「忘却するWebの実現に向けた認知的・経済的アプローチ」パネル発表, June 2020.