日本が危ういのは政治家だけのせいではない

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11月22日,大阪にて開催された「忘れたらアカン拉致被害者の救出を」大阪府民集会に参加させてもらった.内容は「北朝鮮による拉致問題に関する講演」と「拉致被害者および特定失踪者の家族の方々のパネル討論」であった.

 

会の前半は独立総合研究所の青山繁晴さんによる拉致問題の状況に関する講演.講演に関して書きたいことは山ほどあるが書ききれないので,特に印象に残った内容を一つだけまとめる.

「日本は平和ぼけしている」という人がいるがそれは間違いだ.日本は戦後,戦争が起きなかったから平和だったというのか.拉致という主権侵害が起きているのにどうして平和と言えるのか.形こそ違えど拉致は日本に対する戦争行為じゃないか.

青山さんの講演は非常に勉強になったのだが,それ以上に印象的だったのが今日の会のメインである拉致被害者および特定失踪者の家族の方の声.テレビや新聞などで家族の方が話されているのを聞く機会は多いが,心のどこかで他人事にしか思っていない自分がいるんじゃないだろうか?真剣にこの問題を自分たちの問題,日本の問題として虎えら得ていないんじゃないか?生のリアルな声を聞いてもっと積極的に考える必要があるんじゃないか?そう思っていたからこそ,家族の方々の声が心に響いた.

 

特定失踪者の方の中には20−30年前に失踪された方もおられる.北朝鮮による拉致の疑いが強いにもかかわらず,政府には拉致被害者として認定されずにいる(その方々が特定失踪者).印象的だったのが横田早紀江さんが語られたこと.横田めぐみさんも拉致されてから15年間は政府に拉致被害者として認定されず単なる失踪者扱いとされていたそうだ.だから自分たち拉致被害者の家族は本質的には特定失踪者の家族の方と何も変わらない.たまたまだった横田めぐみさんは拉致被害者として認定された一人に過ぎない,と語られた.自分の娘は一時は亡くなった扱いをされたりと最も北朝鮮と日本の間で振り回され辛い思いをしている(と思われる)横田さんが,自分と自分の娘のこと以上に特定失踪者とその家族の方々という人たちがいて苦しんでいるのだ,ということを訴えている姿に心に突き刺さった.

 

僕がこの会で一番印象的だったのは特定失踪者の家族の方が語られた以下一言.

もし日本政府がしっかりしていたならば,被害が広まることなんてなかった

特定失踪者の被害者の方の一人が涙ながらに語られた.北朝鮮による拉致が国会で認識されるようになった後(1990年代)も拉致被害は起きていた(語られた方の家族は実際に1990年代に失踪されている).家族の方は「拉致の被害が拡大した,拉致問題解決もいっこうに進行しないのは政治家の責任だ」とも言われた.青山さんの講演でもあったように拉致問題が進展しない大きな理由の一つは,この問題に真摯に取り組む政治家がいないことである.結局多くの政治家は(石にかじりついてでも)自分の保身しか考えていないのだ(例:石にかじりついてでも).そんな政治家が日本人でしかも日本のトップであることを思うと情けなくて仕方がない気持ちになった.政治家はたしかに悪い(人が多い).しかし,拉致問題が解決しなかったり日本が良くならないのは,そんな政治家を選んでしまった我々国民にも問題があるのではなかろうか.