研究室を検討している学生のみなさんへ(2017年度)

このページは、2017年度後期に研究室配属される静岡大学情報学部3年生向けに、山本研究室あるいは他の研究室を検討するための参考情報として作りました。授業で話せなかったことも書いていますので、参考にしてもらえれば幸いです。

掲載項目

  1. 研究室選びは重要
  2. 何をしている研究室なのか?
  3. 研究室の研究・教育方針
  4. 研究テーマの決め方 〜 山本研でできること
  5. 楽 or キツい?
  6. 山本研究室を選ぶデメリット
  7. 山本研究室を選ぶメリット

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助教クラスで基盤Bに採択されるかを調べた

10月と言えば科研費申請のシーズン。僕が属していた京都大学学術研究支援室ではURA総動員で申請書のブラッシュアップを行っているのだが、チェックしていた基盤研究Bの研究計画調書の中で「助教」の方が申請代表者のものがあった。基盤研究Bというと教授、准教授クラスが採択されているイメージがあったので、この申請書を見た時、正直これは難しいんじゃないと思った。が、僕がそう思い込んでいるだけかもしれない。というわけで、データを調べてみた。 Continue reading “助教クラスで基盤Bに採択されるかを調べた”

人文社会系分野における共同研究の頻度と規模

URAシンポジウム2014の人文社会系研究支援セッションにて、パネラーの一人から「人文社会系の研究者は共同研究をあまりしないので…」という発言があった。

確かに人文社会系の研究者はどちらかというと大学にあまり出てこず、自分の書斎で黙々と研究しているイメージがないこともない。しかし、歴史に関するテレビ番組なんかを見ていると、研究者がグループになって遺跡を発掘している映像なんか映ったりすることもあるので、共同研究プロジェクトが行われてないことはないはず。

人文社会系研究において、はたして共同研究はどのくらい存在するのか?公開されているデータベースからデータを収集して調べてみた。 Continue reading “人文社会系分野における共同研究の頻度と規模”

「行列のできるURAお悩み相談所」の狙いについて

2013年11月18-19日に開催された第3回URAシンポジウム・第5回RA研究会「行列のできるURAお悩み相談所」という企画を実施した.企画の狙いに関して,文書で発表する機会がなかったので,この場を持ってちょっとだけ説明しようと思う. Continue reading “「行列のできるURAお悩み相談所」の狙いについて”

僕がアートに関心を持つ理由

情報学の研究者で,アート門外漢な僕がアートに関心をもった理由.それは,アートそのものよりもアーティストの生き様にある.既成概念にとらわれず,新しい世界観をまっすぐに表現しようと格闘するアーティスト.そんなアーティストの生き様が,僕はとても好きだ.

ところで,アーティストと研究者との間に,僕はある種の類似性を感じている.研究者にもさまざまなタイプが存在する.(1)真理を探求を目指す研究者.(2)社会問題の解決を目指す研究者.そして,(3)新しい世界観を創造し,それを世に問う研究者.アーティストの考え方に触れるたびに,フィールドや表現方法が違えど,(特にタイプ(3)の)研究者とアーティストとの間に共通の生き様を感じるのだ. Continue reading “僕がアートに関心を持つ理由”

【Credibility for the 21st Century】6.「情報ソース = 組織」である場合

組織の信憑性(organizational credibility)

  • 会社や団体といった組織(organization)着目した情報ソースの信憑性に関する研究も行われてきた.
  • 組織を情報ソースとする信憑性研究では,顧客の態度や行動に影響を与える要因解明が行われてきた(Gass & Seiter 1999).
  • 広告やマーケティング分野の文脈では,企業の信憑性(corporate credibility),団体の信憑性(institutional credibility),広告主の信憑性(advertiser credibility),小売業者の信憑性(retailer credibility)が研究されてきた.
  • 企業信憑性 = 「顧客や投資家が企業の信頼性や専門性をどの程度信用するかの度合い」(Goldsmith, Lafferty and Newell 2000)
  • 組織の信憑性の背景には,メッセージというものは個人ではなく,むしろ長年の経験や情報を持つ複雑な組織構造から発信されるものである,という考え方がある.

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【Credibility for the 21st Century】5. 情報ソースの信憑性に係る様々な要素

様々な要素

  • 1960年代から1970年代の情報ソースの信憑性に関する研究では,メッセージの受け手に信憑性を感じさせる要因の解明に力点が置かれた.
  • 研究者の多くは,信頼性(trustworthiness)と専門性(expertise)が情報ソースの信憑性に係る2大要因であることを明らかにしたが,その他にも力強さ(dynamism)や落ち着き(composure),社会性(sociability)といったものも情報ソースの信憑性に影響があることを明らかにした(Berlo, Lemert, & Mertz 1969,Gass & Seiter 1999, Jurma 1981, McCroskey 1966, Perloff 1993, Whitehead 1968).
  • 情報ソースの信憑性の研究においては,メッセージの受け手に信憑性があると思われる話者は「専門能力あり,信頼感(正直さ,真っ直ぐさ)があり活気があり,落ち着きがあり,気立ての良い人」とされる.

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【Credibility for the 21st Century】4. 情報ソースの信憑性

情報ソースの信憑性の定義

  • 情報ソースの信憑性の定義:「メッセージの発信する人間を信用するかに関する受け手側の判断」(O’Keefe 1990, Wilson & Sherrell 1993)
  • 情報ソースの信憑性に関する研究は1940年代に始まった.情報ソースの信憑性は説得力のある話者の特性として研究が進められた.
    • 信憑性は第2次世界大戦中に生まれた学問である.アメリカ合衆国政府は,大衆の戦争に対する支持を得るための方法として信憑性に着目.
    • Carl Hovland @Yale大学が「説得理論」の構築を目指し,コミュニケーションと態度変容に関する研究をスタート.

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