Web研究の最前線 from WWW2008

ちょうど先週Webの研究の中でも最前線の国際会議であるWWW2008が行われていた.研究室の先生方が行かれていてその報告を見ているところなんだが,色々思うことがあった今回のWWW2008だった.

今回の内容を見てみると(僕の偏見も入るが)その中心内容はWeb2.0系がやはり多い.
Social BookmarkやらFlickrなどユーザが付与したSocial Annotationなりをどうやって上手く処理しておもしろいものが作れるかっていうもの.Web2.0系の研究は一昨年度くらいから火がつき始めて,

2006年 Wikipedia
2007年 del.icio.us (Soical bookmark)
2008年 Flickr, YouTube (Multimedia Social data)

という流れになっている.Web2.0のサービス自体はもっと前からあったけど,研究として盛んになり始めたのはごく最近.そして今はものすごくブームでやられまくっている.そしてもうやり尽くされそう.

2006年より前のWeb研究といえば,自然言語処理屋とか人工知能屋さんはWebページを拾ってきてはがしがし処理して知識取り出したりだとか,QAシステム作ったりなんかしてた.情報検索屋さんはクエリ(検索エンジンに投げられるキーワード)と文書の関係とか,ユーザのクリックデータとか使って,検索の多様性を高めようとか質をあげようとかそういう研究をしていた.クエリはちょっと違うが,研究の多くはユーザ側の反応というは考慮されず,割と無味乾燥な文書ベース解析で行われてきた.そんでもってWeb2.0の登場.すると解析できるデータが増えたし,それがまたユーザの意志が現れたデータが扱えるということで,みんなわんさかやっている,というのが今の現状ではないかな.僕にとってもSoical Annotationデータはすごく魅力的に見える.

こういうデータを使えば今まで以上にWebの意味を解析できるようになったり,検索を考えれば多様な検索ができるようになる,検索の質を向上させるということができるようになるんだろう.ただ最近のWeb2.0系の研究を見ていると,どうもそのサービス内の技術を改善しました!的な研究が多い気がする.例えばFlickrの中の写真を撮影された角度ごとに分類して見れるようにする,とかみたいになんかデータがあるからやりました的な感じ(この研究に関しては個人的にはおもしろい).

この調子でいくとWeb2.0系の研究はもう今年中にはほぼ終わってしまいそうな気がする.ただやりました的な話じゃなくて,例えば既存の検索をもっと新しくするためにWeb2.0データを使うとか,そういう風にもっと大きな視点で研究をしないと,ただ論文を生産するためでだけに書いているようだし,研究としての本質がないので微妙だ,と思ってしまった.

Web2.0が終わったら次の研究は何なんだろうか.そのときに研究者は何をしているんだろう.そもそもWeb自体がどうなるか怪しんでいる今日この頃.

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