就職するなら修士課程に進む意味はあるの?

一昨日いきいき研究室増産プロジェクトの活動の一環でとある大学の研究室の学生に対してワークショップを開いた.このプロジェクトでは「大学研究室で学べることと社会で必要なスキル」の関係性について気付いてもらい,研究に対するモチベーションを上げてもらおう,というのが狙いであった.

修士課程に進んだ理系の学生に「なんで大学院に進んだの?」と聞いても,その多くは

  • なんとなく
  • 学部では何も学ばなかったから
  • 今のご時世大学院に進まないと理系は意味なし
  • 専門的な知識を身につけたいから

っていう意見がほとんどだと思う.現に僕もそう思っていた気がした.そう思っていたんだが,授業やら研究やらで忙しくなって,結局のところ別に積極的に専門的な知識を学ぶこと,なんて当然忘れていて(結果的に学んだのかもしれないが).就職活動が近づいてきたら,研究なんてやってられるかモードに入って,面接とか自己PRとかを考えるのに必死になる.僕はやらなかったが一般的就職活動生はグループディスカッションの練習や筆記試験の練習,論理思考トレーニングとかをやり出す.アピールポイント探しとかも必死になり,

  • サークルで主将をやってきました
  • ボランティア活動をがんばってきました
  • バイトでがんばってきました

なんかをみんな同じように考える.


今回WSに用いたスライドにも記載されているが,実際に企業が就職活動の際重視しているのは結局のところ,人柄とか将来性とかで,その場しのぎで練習したところで身につけることができない項目なんかを重視しているみたいだ.就活生が重要だと思っているサークル活動,バイト活動なんかは全然重要視されていない.

日本も昔は技術大国なんて言われてきたが,今はどうか.今は平和ぼけをしてしまっているせいなのか,途上国がすごい勢いで盛り返しているせいか,日本の経済状況,技術状況はだだ下がり.企業も全然元気がなくなってきて,立ち直るために必死.だから本当にデキる人材だけを採ろうとしている.

デキる人材には「課題解決能力」と「課題発見能力」が求められると考えられる.
企業はどちらかというと「課題解決能力」がある人材を優先的に採ろうとしている.
(企業では「課題発見能力」はポジションが上になると求められる能力)
こういう能力はなかなか一筋縄では身につけられなくて辛抱強く練習しないと身につけられない.
じゃあ,どこで身につけられるのか?

それが実は修士課程における研究であろうと我々は考えるのだが,
学生は教員が教育に熱心になってくれないこと,研究が就職とは関係がない,と考えがちなので「研究はちょっと・・・」って考えてしまって,最終的には何も身につかない,小手先の就職活動本学習に走る.

なかなか「社会人に求められるスキルを身につけるために」研究をするとは考えにくいとは思うが,これができたら就職活動も良い感じになるだろうし,研究も進むし,将来的にも良いので研究はがんばるべきだとは思うが...こちらの意図通りにはなかなかやっぱり思ってもらえません.

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